気づくと、一流の仲介マンになっていた。
相変わらず、街へ出て路上スカウトなんてナンセンスな事はしたことが無い。
しかし、紹介が紹介を呼び
「自玉(スカウトマンから上がってきた女の子ではなく自分がクロージングする女の子)」
が相当増えてきた。
自玉はSBから顧問料まで全て自分に入るので、この時点で月に100万円は突破した。
以外にも、船橋が月に3桁を稼ぐのは初めての経験であった。
夜の業界はお金のスピードがある。
だから俺も俺もと、夜の華やかな世界で活躍しようとする人が沢山いるのだ。
しかし、大抵の男は全く輝けずに去っていく。
皮肉なことに、夜の商売で輝ける人は昼の商売でも輝ける人だらけだ。
ただ、昼の商売で務まらないような人間でも夜の世界では務まる。
夜も格差社会なのだ、それもかなり露骨に。
さて、僕はなんとかその格差社会の上の方に行くことができた。
こうなると、夜の仕事は勝ち確定になる。
良循環しか無いのだ。
噂の「マン・オブ・ナイト」に近づく男達
「できる夜の男」の噂を聞きつけた人達が近づいてくる。
さて、どんな人が近づいて来るのか。
基本的には、夜の仕事をしているオーナー達だ。
できる人間は一人でも増やしたい。
稀に、夜のビジネスに興味がある昼の資本家等もいる。
そして、この人達を食い物にする悪い夜の人も沢山いる。
昼職で成功を納めた人は、なぜか夜の世界に憧れて資本を投げてくる。
ほとんどのケースで、その資本はただ投げ捨てられるだけだ。
僕は、色々な人の誘いを蹴った。
接待もかなり受けたが、人の元で働くつもりは一切なかった。
自分自身に自信があったため、組織の中の一人に収まるのがもったいないと感じていたのだ。
そんな中、ある出会いがあった。
AVプロダクションのトップとの出会い。
船橋と、このAVプロダクションのトップが出会わなければ
アダルトビデオに出演しなかった女の子は、1000人以上はいるだろう。