女の子を出稼ぎ店に送り出す当日を迎えた。
スカウトに一本連絡を入れる。
船橋『本日〇〇さん出稼ぎ出発日です。よろしくお願い致します。』
スカウトから連絡が来る。
スカウト『はい!女の子出発確認取れております!よろしくお願い致します。』
この瞬間、船橋は一つ安堵する。
まずは女の子が出発した。
船橋の立場として一番まずいのが、
店舗に出稼ぎの枠をとってもらったにもかかわらず、結局当日女の子が行けなくなるとうことだ。
出稼ぎなので、お店は寮を一部屋その期間開けて待っているのだ。
このような事が連発すると、船橋からの紹介では受け付けてくれなくなってしまう可能性が有る。
無事女の子が出発してくれたので、
後の心配は、女の子がヘソを曲げてしまうような出来事がお店で発生しないこと。
祈るしかない。
基本的に、僕が紹介する店舗はスタッフの質がよくしっかりした対応の店舗ばかりだ。
しかし、あくまでも風俗業界なので油断はできない。
そうこうしているうちに、携帯が鳴った。
携帯を見ると、紹介先の店舗の責任者の名前だった。
無事面接が終わったのか、と安堵しながら電話に出る。
※基本的に面接が終わると、店舗から面接が終わった報告と源氏名等の連絡が入り共有する。
船橋『お世話になります!船橋です!』
しかし、その電話は船橋が思っていた『それ』とは違ったものだった。
店舗責任者『おい、ふざけんじゃねーぞ!!』
なんと、かなり怒っている。
店舗責任者『どうなってんだおい?なめてんのか?
体重は10キロ以上違うし、写真と全然違うぞ!!
今から写真送るから確認して折り返せや』
船橋は体重が10キロ以上違うと聞いて、血の気が引いた。
店舗責任者から送られてきた、現地でとった女の子の写真を確認した。
船橋はつい口から声が漏れた。
『誰だ、こいつ・・・』
一気に疲労感が襲った。
仕入れ先を量産した副作用
店舗責任者から送られてきた画像を見ながら電話を折り返した。
船橋『船橋です。この写真の女の子誰ですか.・・・』
店舗責任者『そうなるよなぁ、君が紹介してきた女の子だよ』
船橋『…..ちょっとすぐ担当スカウトに連絡します』
店舗責任者『あーもういい、いいよ。こいつ帰すから、当然交通費なんて出さないよ。じゃ』
ツーツー…
一方的に電話が切れた。
切れたのは電話だけじゃないかな、と悟った。
女の子が、自分の相場より高い保証欲しさに
体重をいじる悪質なケースは時々あるのが現実だが、ここまでの改ざんはひどい。
さらに写メもかなり盛って(よく見せること)さらに加工をしてある。
当然脱ぎの写真のボディラインも加工済みだろう。
たまらず、担当スカウトマンに連絡する。
船橋『ちょっとまずいことになりまして、担当スカウトさん女の子の事直接見ました?』
スカウト『はい!みてるっすよ!』
僕の頭の中で、何かが切れた。
ネットスカウトもありスカウトさえ女の子を見たことがないケースも今は多く、
女の子が自分の判断で改ざんしているなら、スカウトにきつく注意して今後気をつけてもらおうと思った。
しかし、このスカウトは直接会ったと言った。
船橋『てめぇ、今店舗さんからブチギレ電話があったんだよ!
全然プロフィールちげえじゃねーか。ふざけてんじゃねーぞ』
スカウト『え?まじっすか、ダメだったっすか。仕方ないっすね。』
船橋『仕方ないっすね、じゃねーんだよ。』
結局、船橋もこのスカウトマンを切り捨てる形で怒りを収めるしかなかった。
そもそもが、スカウトマンなんて職業は人間的質が圧倒的に低い確率が高い。
そんな中、個人スカウトマンを量産した副作用がこれだ。
このスカウトマンは、とにかくゴリ押しで数送ってしまって
受け入れられたものだけ、収入を得ようとする悪質なスカウトマンであった。
これはミスではなく、故意的に起こされたトラブルだ。
どんな仕事であろうが、防げるトラブルを防げない奴は、クソだ。
スカウトマン自体が微妙だが、敏腕スカウトマンになるコツはまた別の機会に熱く語る。