さらに我々は営業活動を続けた。
店舗への営業活動は船橋が中心に、そして次の営業相手はスカウトマンだ。
米島さんのグループに所属していないスカウトマンも大量に抱え込みたい為
路上スカウトや、知り合いのスカウトに営業する。
内容はこうだ。
『うちは女の子の振り先を大量に持っている。
なのでどんどん女の子を流して欲しい。
スカウトバックはフルバッック(満額で払う。)』
これは路上の末端スカウトマンにとっては、かなり美味しい話だ。
某有名スカウト漫画を読んだことのある人は、なんとなくスカウトのシステムを理解している方も多いだろう。
そして、今現役のスカウトマンだとしたらこれは当然のシステムと感じるかもしれない。
当時、小さなスカウト会社に所属しているスカウトマンは、会社の契約があるお店にしか女の子を紹介できず
さらにスカウトバックはピンハネされて(上の人に数パーセント抜かれること)残った分が手取り額になるのだ。
それが、このシステムにより日本全国ある程度紹介できて、なおかつSB(スカウトバック)のピンハネはされない。
これで、末端のスカウトマンも『個人事業主』の色が強くなる。
※夜のスカウトマンは商売として認められていません。
そこで重要になってくるのが、前回出てきた『顧問料』だ。
僕らは、女の子の数を担保に店舗からこの『顧問料』を頂きその部分を収益と知る。
これは昼職にも同じような動きは顕著にある。
特にわかりやすいのが、賃貸不動産屋さんだ。
今や大きい媒体に様々な物件情報があり、どの不動産屋も物件を紹介できる。
僕達は、この媒体の役割を全力で果たそうとしたわけだ。
こうして、僕と米島さんはこの事業でかなりの安定収益を得ることになる。