船橋は暇が苦手だ。
暇な日々を過ごしながら、僕は何をしようかと考えた。
今の自分が一番金を稼げるのは何か。
キャストの供給に目をつけた。
僕はセクキャバ時代、完全にキャストをコントロールしてきた自信がある。
キャストの供給といえば、『スカウトマン』だ。
ただ、船橋はスカウトマンに対してあまりいいイメージがない。
正直、少しダサいとまで思っていた。
ただ、ダサいのはバカみたいに路上に立って声をかけている末端のスカウトマンだ。
船橋はビジネス的に女性を使って大金を稼ぎたいと考えてた。
まずはスカウトマンに接触しよう。
それも末端のカスでは意味がない。
出来るだけ上、そこに狙いを定めた。
上の人間と接触するに一番簡単な方法は面接にいくことだ。
面接の相手が下っ端ということはほとんどない。
船橋は、ひさしぶりに男性向け高収入求人サイトを眺めた。
ある程度適当に目星をつけて、一社選び面接のアポイントをとった。
面接当日、船橋はとある地方にいた。
スカウト会社選びは東京をはずした。
もちろん、歌舞伎町に立って声をかけるなんて事はしたくないからだ。
面接の待ち合わせの駅で船橋は行き交う人を観察しながら待っていると、それっぽい人に声をかけられた
『船橋さんですか?』
それっぽい人は
米島と名乗った。
挨拶をかわしながら、なぜ夜の職業の面接は街の中での待ち合わせが多いのだろうと疑問に思っていた。
普通の企業なら、その企業が面接場所だ。
さて、なんだかんだスカウト会社の面接が始まる。