ep09:シャバに出た男はなけなしのお金を下ろしてカバン1つで西に向かった

第1部:船橋ブラストーリー

シャバに出て、なんとなくフラフラしていた。

バリバリ働こうとは決めていたが、どうもシャバの空気が美味くてそれどころではない。

ただ、1週間もフラフラしてると流石にシャバの空気も普通の味になってくる。

たまたま横浜の知り合いがやっているバーで飲んでいると、たまたま顔見知りの先輩にあった。

今何をしているのか?と聞かれて、僕はある程度の近況を報告した。

先輩は半ば呆れ顔で、

まだそんな事してるのか。いい加減落ち着け。

と説教しだした。

今思えば、なぜ”やんちゃ系な世界”では20そこらでいい歳みたいな風潮があるのだろう。

そして、半グレの逮捕事件をニュースで見ると平気で年齢はアラフォーだ。

これはいまだに不思議に思う。

先輩は今、デリバリーヘルスを経営しているみたいだ。

地区は都内。

そこに来いと言われた。

面倒見てやると。

僕は丁重に断った。

やっぱり、自分の道は自分で切り開きたかった。

コネ入社より、求人で入って成り上がってやろうと考えていた。

家に帰り、求人情報を漁った。

以前デリヘルを応募した時と同じ媒体だ。

ちょっと気になる物を見つけた。

『関西最大級グループセクキャバ』

そして、相も変わらずの『幹部候補募集』

僕は関西で幹部候補になろうと決めた。

早速、求人電話番号に電話をかける。

関東から鞄ひとつでそちらに伺いたい旨を担当者に伝えると、歓迎してくれた。

今思えば、それはそうだ。

夜の業界で頭を悩ませるのが、男子スタッフの離職率だ。

遠方から来るとなると、普通の奴よりは辞めづらいと考える。

なけなしの口座から新幹線代をおろし、準備した。

前職(?)で稼いだ金は、私選弁護人の弁護士費用にほとんど消えた。

面接当日新大阪に到着して、求人部とやらに電話をかけると迎えの車がきた。

黒塗りのアルファードに乗せられ揺られる事30分前後、ミナミに到着した。

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