ep07:資格取得を目指しニートを続ける男は悪を成敗した結果逮捕される

船橋ブラストーリー

僕は千葉の素敵な1LDKを失い、一人暮らしをしている友人の家に居候を始めた。

たくやの家だ。

たくやは神奈川県、川崎市に住む悪い奴で中学校からの悪友。

船橋は東京都八王子付近出身のシティーボーイだったが、
たくやの住む、川崎市のマンションは店の寮よりも綺麗で快適だった。

たくやは、今で言う、いわゆる「半グレ」ってやつだった。

団体名等は伏せておくが、どうも半グレは羽振りがいいらしい。

とはいえ、昔のノリでたくやから金をせびっても寒い。

お互いいい歳だ。

まぁ二十歳にも満たないような奴が、いい歳なんていうこと自体が今思えば生意気な話だ。

二十歳なんて赤ちゃんだ。

信じられないことに”従うのが好き”な人間がいる

そう、僕は昔、たくやのことをパシリに使っていた。

原チャリを一台盗んでこいだの、

深夜に何々買ってこいだの、

今思えばひどいことをしたと思うが、当の本人はそうは思ってないらしい。

確かに僕らの時代の中学生らへんの不良と呼ばれる人種は、
”強さが正義”であり強いものに従うことは当たり前だった。

それは人によっては恥じることではないらしい。

僕はそうは思わないが。

なので、この居候も快く引き受けてくれた。

僕は今後どうしようかな?と考えつつ、無駄な日々を送っていた。

実は船橋は頭がいい。

いや自分で言うのもあれだが、本当だ。

何か資格をとって、真っ当な仕事につこうとすら考えたことがある。

そんなことで、「ツ〇ヤ」に行って参考書を買い漁った。

「中小企業診断士」と言う奴だ。

居候をしながら、これらを勉強することにした。

はずだった

一ヶ月がすぎ、居候もなかなか板に付いてきた。

船橋も、かなり羽振りがよくなってきた。

おやおや、中小企業診断士になるとそんなに羽振りがよくなるのか。

と、たくやに茶化された。

そんなはずがあるはずもない。

資格を勉強して、合格して、職を見つけて、やっとスタートラインなのに。

僕が作った新しいお仕事

ではなぜ、羽振りがいいのか。

まさか、たくやに流されて同じような仕事に手を染めたのか?

否。

「たくやみたいな奴を狩る仕事(?)」を始めて羽振りがいいのだ。

とても仕事とはいえない。

しかし、悪いことをしている人のお金を奪う仕事とは
当時は我ながら、すごい良いことを思いつくと感心した。

罪悪感なんてものはこれっぽっちもなかった。

次第にたくやは情報を提供してくれるようになった。

どんどん仕事が増えた。

かなり待ち伏せは上手くなったと思う。

僕は足も早かったし、スタミナもあった。

獲物は逃さない。

当たり前なのだが。

あっと言う間に逮捕されることになる。

悪い奴を待ち伏せして襲うと、悪い奴を待ち伏せしている警察にも遭遇するわけだ。笑

と言うことで、お縄である。

なんとも運が悪いことに、船橋の逮捕は二十歳の誕生日を迎えてから数週間後の出来事だった。

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